星を探して

大切な人との楽しく幸せな日々、5羽の愛するオカメインコ、大好きなコスメなどについて綴ってます。詩も載せていましたが現在は書いていません。

泡になって消える恋

冷たい海で溺れていたあなたを浜辺に寝かせた

閉じたままのまぶたを縁取る長い睫毛

月夜の中 この胸に波が打ち寄せた

そう生まれて初めて恋心を覚えた

 

あの人に会いたい 想いばかりが募って

夢の中で会えるだけじゃ我慢できなくなって…

 

この声と引き換えにわたしは足を手に入れた

生まれて初めて陸に上がり

おぼつかない足で歩いた

恋い焦がれた人との再会 溢れる喜び

でもこの喉からはもう声はこぼれなくて

 

だけどあなたはこの心を抱きしめてくれた

あなたはまっすぐに見つめてくれるから

透き通る海のような蒼いこの瞳の奥にある

想いを感じ取ってくれる

そう信じていた あなたへの想い歌えなくても

 

あなたは語りかけてくれる あの夜の物語を

わたしは微笑むことしかできない

やがてあなたはわたしが待つ部屋に帰ってきてくれなくなって

あなたの心が離れていく ううん最初からあなたは

声を失って 裸足で彷徨うわたしを“保護”してくれただけだった

 

あの日 浜辺で夜明けまであなたの傍にいたのは

わたしだったのだと伝えることができたなら

あなたはその心にずっとわたしを置いてくれたの?

遠くからあなたを想って歌う

それだけでよかったと思えたなら…

あなたの愛が欲しい

そう願ってしまったわたしが愚かだったと気づいても

もうこの声は戻らない

 

最初から愛してはいけない人だときっとわかっていた

あなたは陸の上 わたしは海の中

手を伸ばしても届かない世界にいる人

だけどもう一度あなたに触れたくて

想い伝える声さえ投げ捨てた 懐かしいあの海に

叶わない恋だと知っていたから

海の中で長寿に飽き飽きしていたわたしは

少しの恋物語に生きてみたかった

例えこの命の灯が消えることになってもそれでよかった

 

さようなら心から愛した人

この身体はもう泡となって消えるから

わたしを忘れて …なんてね ずっと憶えていて欲しい

あんな子もいたのだと

ほんとうは愛の歌 あなたに届けたかった

結ばれることのない2人だとわかっていても

抑えることのできなかった溢れる想いを歌いたかったの

 

泡となって消えるわたしは 小さな星になるから

あなたが夜空を見上げた時 わたしを見つけて欲しい

大切なあなたがもう溺れることのないように

あなたを想って生きたわたしという星を せめて小さな光にして…

 

2017.12.14